ねじ子web

医師兼漫画家 森皆ねじ子

マンガでわかる統計学

ねじ子は真野KAN体制を心の底から応援しています

仮面ライダーなでしこを真野ちゃんがやると知ってからニヤニヤが止まらないねじ子です、こんにちは。なんという俺得なキャスティング!全然違う2箇所から地下深くに向かって掘っていた穴が突如繋がってトンネルになったような爽快感です。映画のネタバレ画像を最初に見たときは「なでしこwwポwセwイwドwンwwwないわwwwww」と思っていたのに、真野ちゃんが変身すると知った途端に、あのおっぱい&セーラー服のフォルムまで可愛く見えてきました。我ながら現金な脳みそで幸せです。ああ、これで冬まで戦える。駅前の自転車置き場で自転車が倒れて誰も助けてくれなくても、出先で雨に降られて傘が無くても、どこのコンビニ行っても仮面ライダーキッズの腕アンクだけ抜かれていても、自分の本に派手な誤植が発見されても、食肉の産地表示が都道府県から「国産」表示に変わって憤慨しても、東京都の放射能汚染マップが文部科学省からなかなか公開されなくても、「冬になれば真野ちゃんが仮面ライダーになるんだ…。真野ちゃんの『宇宙キター!』が見られるんだ…」と思えば、自然に顔が綻びます。心が躍ります。

仮面ライダーフォーゼのベルトの購入をギリギリで全力で我慢しているというのに、マノベルトマノスイッチが欲しくて欲しくて欲しくてたまりません。もちろん自分用です。マノベルトを巻いて『ダレニモイワナイデ』を完璧な振りコピで歌いたいぃぃ!そして周囲から気持ち悪いってドン引きされたいぃぃぃ!!やばい欲望が解放されちゃううぅぅぅぅぅぅぅ!

あぁ、豪気な頃のハロプロだったら、レジェンドライダースイッチならぬレジェンドモベキマスイッチを全メンバー100種類とか作って私の財布を空にしてくれたであろうに!しかもブラインド式。各メンバーのボイスを収録。ガンバライドカードの変わりにガンバライド生写真付き。もちろんアーケードのガンバライドゲームにも対応。「財団Bことバンダイのさらに上を行くあこぎな商売とは!さすがハロプロ!」とか言いながらも石川・吉澤・辻・加護ついでに熊井ちゃんと桃子が出るまで全力でブッ込む自分が見えます。まぁでも、今はそんな時代ではないみたいなので、おとなしく冬映画を全体のストーリー鑑賞用・アンク鑑賞用・真野ちゃん鑑賞用の計3回行く程度で我慢することにします。

「だれでもだいすき」略してDDって本当にいい言葉だと思いますはぁと

加護ちゃんがえらいことになっていますがそれでもねじ子はハロプロを心の底から愛しています。ていうかハロプロだいすきだいすきだいすきだいすきだいすきキモヲタの皆さんと一緒にヲタ芸打ちたい打ちたい打ちたいよおおおお!!わあああん!!!!!あの頃のみんなちゃんと残ってる?全員AKBに流れちゃった?それでもいいんだ!残っていてくれている人たちだけでいいんだ!!私子供が大きくなったらハロプロのコンサいきまくってヲタ芸打ちまくるんだ打ちまくるんだあああああああああああああ!!!!それまで残っていてハロプロ!お願い!はやく親離れしてくれマイベイベー!子供が大きくなって子供だけで遊んでくれて私はおばちゃんになって、でも今よりもっとずっと時間が自由になるんだ自由になれるんだ多分!!それを想像するだけでうれしいいいい!!!!!ああん、もうハロメンもファンのみんなも元気でいてね、健康でいてねええええええ!!!ゴマキちゃんも加護ちゃんも焼き銀杏も市井ちゃんもカメもジュンリンもめぐもマイハも栞菜も梅ちゃんもサキチィも、いつでも戻ってきてくれていいわよいいわよ!私は大歓迎だわよおおおおおおお!!!!!ゴマキちゃんの休業講演名が『G-Emotion Final』ってことは、ハロプロ時代の曲やってくれると解釈していいのかな!?もしそうならマッハ全開ドキドキ愉快でチケ取るよ!!!!!『ガラスのパンプス』やってくれたらねじ子泣いちゃうかも!Avexにもファミリー席ってあるのかなぁ!?サイリウム持ってっていいのかなぁ!?みんな大好き!待っててみんな!!!

(急な寒さと仕事で多少疲れてはおりますが、私の意識は清明です。アルコールやトランキライザやジアゼパムや笑気やセボやモヒやフェンタの類いは一切投与されておりません)  2011/09/24

子は適応する。大人は…

『仮面ライダーオーズ』最終回においてアンクが五感も備えた生命体として人間の中で生き続けることができたらどんなにいいだろうと考えることは陳腐で御都合主義な展開だとわかっていながら止められなかったねじ子です。こんにちは。アンクが冬の映画で復活してくれたらどんなにいいだろうと考えることも非現実的でありながらなかなかやめられません。

ちなみにアンクが人間になりたいとあれだけ苦悩していた5分後の『スィートプリキュア♪』では、妖精の黒猫がプリキュアになった途端なんのエクスキューズもなく人間の女の子になり、あまつさえ出生届や戸籍や住民票や入学試験などもろもろの社会的契約をすべてすっとっばして主人公達の学校に何の苦もなく入学していました。なんたる脳天気!それでいいのかプリキュア!!いや、その脳天気さこそが人気の秘訣か!?

新しい仮面ライダーもとっくに始まりました。宇宙来ました。『仮面ライダーフォーゼ』は明るくてダサくて馬鹿っぽくて底抜けに楽しいしロケットドリルキック超カッケーし変な電子変身音もクセになって私も最近ベルト音声で会話してます。でも。気がつくとふとした仕事の合間に「はぁ…。アンクがいなくなっちゃって淋しい…」と独りごちている痛い大人です。3時間に1回くらい。「いや、あれでいいんだ。いい最終回だった。でもアンクには生きていて欲しかった…。チートアイテム使っもいいからさ…。都合悪いものぜんぶ吸い取ってくれたブラックホールだってある意味チートだし……」と呟くこともあります。現実がカタストロフィの真っただ中にあるからこそ、希望のあるお話を見たかったのかもしれません。わかってます。そんなの大人の都合です。

子供はいいのです。あいつらは幽霊に近い世界に住んでいるので、背後霊がふよふよ浮いている=心霊は残る=生きている、むしろずっとそばにいてくれると認識します。でも、大人は。

最終回を見ながらめそめそ泣いている私の横で、子供はフォーゼの予告を見ながら早くもスイッチ(頼んでないのにブラカワニメダルセットに付属していた。おのれバンダイ)をカチャカチャといじり「これふぉーぜ?ふぉーぜ!ふぉーぜのすいっち!!ねぇふぉーぜのベルトは?ないの?」などと可愛く小首をかしげています。切り替えが早すぎる!まだ発売もされてないわ!最近発売されたけど店頭で1回も見かけたことないわ!ていうかもう母は多々買い(たたかい、と読む)たくないんだ!!そしてフォーゼ第1回放送の翌日には、もう保育園で新しい変身ポーズを披露しているっていうね。ああ、子供は適応する。こんなにも早く。こんなにもしなやかに。でも、大人は。あぁ息子、私は君が羨ましい。私もこんな風にしなやかに現実に適応して生きていきたかった。

息子はおそらく私よりもずっと早く仮面ライダーを卒業する。俺の占いは当たる。きっと当たる。(2011/09/16)

仮面ライダーオーズの刑事さんの健康状態を勝手に医学考証

伊達さんみたいなかっこいい医者になるはずだったのに、気が付いたら化粧品会社の研究員のお姉ちゃん(佐倉姉)にそっくりになってしまったねじ子です、こんにちは。しかもメイクで美人になるオプションは一切付属しておりません!トホホ!あの回はあまりに心が痛くて、録画を見返しても、一気に見ることができないんだよ畜生。途中休憩を入れないと辛くて辛くて、視聴不可能になります。昔ちょっと好きだった男性と再会して、久しぶりの食事の前に化粧してみたくなるくらい、いいじゃないかよ。ほんの少しの乙女心だよ。見逃してあげてよぉ!ひどいよカザリ!しかも妖術で綺麗になっても、本命の伊達さんだけは引っかからないっていうね!泣ける!感極まって夫に「ねぇ仮面ライダーごっこしよう!ダーリンが伊達さん役で、私が佐倉(姉)役ね!」と提案したのですが、恋愛コンボでアホの子状態の映司を見るアンクよりも冷たい目で一瞥されただけで終わりました。

さて今更ですが最終回直前を記念して、2010年12月12日放送 仮面ライダー000 第13話 『シャム猫とストレスと天才外科医』および第14話『プライドと手術と秘密』より、刑事さんの健康状態について勝手に医学考証をしてみたいと思います。

第13話と第14話を医学的観点からまとめると。まずアンクが刑事さんから離れてしまい、病院内でぶっ倒れている状態で発見されます。院内急変です。よくある状況ですが、あまり遭遇したくはありません。この時、医者はすぐに心臓マッサージをするわけではなく、バイタル確認後に血圧を測っています。ということは、アンクが離れた直後はある程度心臓は動いていた=脈拍が確認できたということです。その後、心室細動になり、除細動に至っていることもあわせて考えると、アンクが刑事さんの体を捨ててしまった瞬間に心臓が停止するわけではなく、アンクが出て行く→意識消失を起こすような何らかの心臓イベント→心室細動→心停止、という流れであると考えられます。

刑事さんは、第1回で覆面パトカー乗車中に一般車と衝突した後に、意識を失って倒れました。「このとき医学的にどんな状態に陥ったか」「アンクは一体どんな不思議なちからで刑事さんの体を維持しているのか」と、前々から疑問に思っていましたが、第14回の処置を見て一つの答えが出ました。

まず、第1回での「一般車と衝突→ハンドルに胸を強打」という状態。俗に言う「ハンドル外傷」です。「なんで今時の車でエアバッグ出ないんだ?ていうかシートベルトしてたら、よほどの外傷でないとハンドルには届かないだろ?」という疑問には目をつぶりましょう。ドラマですから。とにかくエアバッグなしで、ハンドルに胸を強打してます。ハンドル外傷では、①衝撃による胸骨・肋骨骨折などの胸郭の損傷、②心大血管損傷、肝損傷、③ハンドルと胸椎に挟まれることによる膵・十二指腸損傷、つまり「内臓の派手なダメージ」および「心臓や大動脈など、大きい血管の大出血」をまず疑わなければいけません。でも、その後のアンク(というか刑事さん)の状態および蘇生中の医者の処置を見るに、体の中で大出血はしてなさそうです。そうだったら、アンクが離れたら10分どころか2分ももたないし、医者は輸血などの大出血に備えた処置をするはずです。それらは見られない。よって、これら①②③は、幸運にも起こっていないのでしょう。

とすると、なぜ刑事さんは意識消失したのか。結論から言うと、刑事さんはハンドル強打したときの衝撃をきっかけにして、致死的不整脈に陥ってしまったと考えます。それが一番合理的です。外傷を誘因とする致死的不整脈、ね。致死的不整脈にはいろいろあるけど、現場で刑事やっているってことは、これまでまったくの健康体であった(持病は認識されていなかった)でしょうから、心室細動持続性心室頻拍QT延長症候群Torsades de pointes(トルサードドポアンツ)あたりが考えつきます。

致死的不整脈は、AEDで除細動さえできれば、何の問題もなく心臓の拍動が戻り、社会生活が続けられるまで回復します。おそらく、刑事さんは外傷をきっかけに不整脈発症(心室細動)→意識消失したところに、アンクが付き、彼の不思議なちからによって心室細動から復帰した=除細動されたようなものなのでしょう。ひょっとしたら、心臓のポンプ機能の強化作用(アドレナリンやノルアドレナリンやドパミンの効能)もあるかもしれません。アンクの腕、便利ですね。マラソンなど、過度の運動中に突然心室細動を発症し、AEDが間に合わず亡くなってしまうケースは非常に多いので(高円宮殿下など)体育大会の現場に是非いてほしい存在です。

さて、これらの致死的不整脈を発症すると、心臓が血液を全身に送る「ポンプ機能」が無くなってしまいます。放っておけば、酸素不足で脳が死にます。脳細胞は4分間で死ぬと言われています。4分以上心臓が止まった状態でいると、その後の治療で心臓が復帰しても、脳細胞が死ぬ=後遺症が生じてしまい、社会復帰は難しくなってしまうのです。

刑事さんは第36話で自力での循環維持(心臓のポンプ機能)が可能になり、第41話で完全復帰しました。復帰後は非常にピンシャンしており、脳の障害が起きているようには見えません。つまり、アンクは腕だけ離れても、なんだかんだ言っていつも4分以内に刑事さんの体に戻っていたのでしょう。脳の後遺症を残さないために。アンクのツンデレの「デレ」はこんなところで発揮されていたのですね!素晴らしいッッ!!(例の会長のテンションで)

何の不自由もなく復帰した刑事さんですが、第43話で首をしめられてまたアンクに乗っ取られてしまいました。お気の毒です。頸椎(首の骨)が折れた音はしなかったので、おそらく頸動脈の血流が一時的に遮断→それにより失神したのでしょう。圧迫さえ止めれば、すぐ復帰します。問題ないでしょう。

さて今後の治療方針ですが、刑事さんが私の患者さんなら、致死的不整脈を二回も(自動車事故で一回、病院で一回)起こしているので、また何かをきっかけに同じ様な不整脈を起こす可能性が極めて高いと考えます。「埋め込み型除細動器」を体内に入れるオペを強くお勧めするところです。ていうか「オペしなかったら退院させないわよ!」くらいの勢いでオススメします。すべてが落ち着いたら、刑事さんはぜひ病院に戻って埋め込み型除細動器を入れてください。あ、ナチュラルAED機能があるアンクがいつもくっついている状態なら、その必要はありませんが。というより、刑事さんは果たして人間として戻って来られるのでしょうかね。クスクシエを出ていく時のアンクの台詞で、ねじ子朝から大号泣しちゃったけどね。最終回の展開が気になりますね。(2011/08/24)

○○○があるから生きていける

高校生の頃の私は、死んだように生きていた。今考えても、学生生活――特に義務教育期間および、いまや義務教育の延長状態といっても過言ではない高校時代――は、死んだ魚のような眼をして、時間が一日一日過ぎ去るのをただ待っている生活であった。自分の力でできることは何一つ無かった。お金も自由になる時間も地位も名誉も、思春期の女なら持っているだろう外見の美しさも自信も奢りも、何もなかった。自らの意志でつかみ取れる「未来」をまったく感じることができなかった私は、校舎と家庭という二つの牢獄の間を往復するだけの、ただの人形であった。心が死んでいたのだと思う。世界中のすべての価値観を疑いながら。おそらく当時の私は、今知っている医学用語で平たく言えば「抑うつ状態」だったんだろうな。思春期ってのは多かれ少なかれそんなもんだけど。

そんな私の唯一の生き甲斐は、「週間少年ジャンプ」で当時絶賛連載中の『スラムダンク』だった。月曜日になれば、スラムダンクの続きが読める。花道が、流川が、仙道が、三井が見られる。スラムダンクの続きが見たいから、少なくとも次の月曜日までは生きなくちゃ。生きよう。死んでいる場合じゃないよ!!冗談のようだが、本気でそう思っていた。魅力的なフィクションには、それだけの力がある。人が自殺することを思いとどまらせるだけの力が。抑鬱から人を救い、生きさせる力が。どんな抗精神病薬よりも抗不安薬よりもカウンセリングよりも、それは劇的に有効である。副作用も出さない。たぶん今の現役高校生諸君も、銀魂やリボーンやデュララやタイバニやまどマギや東方の新作があるから生きていけるんだろ。わかるよ。そうやって生きていけばいいんだよ!

私は年を取って、当時よりもずっと自由に人生を選択することができるようになった。それでもやはり、生活には(仕事にも)一定のストレスがつきまとう。ストレスのない人生など存在しない。生きていくことはそれぞれの段階で、それぞれに大変なのだ。3歳には3歳の苦労が、17歳には17歳の苦労が、35歳には35歳の苦労がある。そこに「大変さ」の大小はない。そして私は今日も――大人になった今日も、人生嫌になっちゃうことがあっても、仮面ライダーオーズの続きが見たいから日曜日までは生きていける。生きていよう、と思う。当時と何も変わってなどいない。

いや、むしろ大人になると、自由になるお金の桁が増えるせいで「散財」という名の恐ろしい副作用が生じることに、最近気が付いた。そこは大きく変わった。当時は(金銭的に)不可能だった故に、起こすことのなかった症状だ。ああ、きわめて重篤な副作用報告である。製薬会社に電話して即行で担当者呼び出すレベル。私は東映が恐ろしい。バンダイも恐ろしい。どこのおもちゃ屋さんに行っても、ガンバライドの前に子供から大人まで各種年齢層のXY遺伝子が大行列してるんだよ。バンダイ社屋に灰色のセルメダル(100円玉とも呼ぶ)が降り積もっていく音が聞こえてくるようだよ。私も締切が終わったら、中野に行って仮面ライダー大集合スイング6のアンク(腕)探すんだー!!!S.H.Figuartsのアンクスタンドセットも非っ常ーにそそるわぁ!ほしい!たまらん!その欲望、解放しろ!!

卵巣がんというSilent Killer

声優の川上とも子さんが亡くなった。もう長いこと、病気療養で休業しているのは知っていた。何となく、がんだろうとは思っていた。でも、こんなに早いとは思わなかった。そして41歳という若さであったことも、訃報で初めて知った。夢を売る商売だからか、多くの声優さんは生年を公表していない。死んで初めて年齢がわかるというのも、皮肉なものだ。

私はオタクだが、漫画大好き人間で、アニメや声優のチェックは甘い。私がDVD BOXで購入したアニメは、ハイジとエヴァとウテナとヒカルの碁。この4本だけだ。川上とも子さんは、天上ウテナで、進藤ヒカルだった。どちらのキャラも、人生を踏み外すくらい好きだった。そして案の定、見事に人生を踏み外した。それはさておき、彼女はいつも私にとって、男女問わず「主人公の声」そのものだった。ぶっちゃけ、この世で一番好きな声優さんだ。今でもはっきりとウテナの声とヒカルの声が私の頭の中で響いている。自殺しようとしたアンシーに向かってウテナが言った「逃げるのか!十年後に、笑って、一緒にお茶を飲むんじゃなかったのか!?」という台詞。「いつも、あれに入れて、冷蔵庫にあれ、しとくんだけど…..今日は….」という意味深な譫言。ヒカルが夜の棋院で一人泣きながら「オレなんかいらねえ!もう打ちてぇっていわねえよ!だから神様!はじめに戻して!」と叫んだ声。すべてが脳内で完璧に再生される。されるのに。実は訃報を聞いてから私はずっと泣いてる。今日はもうどうせ眠れないので、個人的に私が思う川上さんベスト演技の少女革命ウテナ第33話「夜を走る王子」とヒカルの碁第63話「もう打たない」をリピート再生しながら、川上さんの死因である「卵巣がん」について書こうと思う。

卵巣がんは「サイレントキラー」と呼ばれる。がんが拡大・転移するまで、なかなかその存在に気が付くことができないからだ。症状が出て病院に来た時には、もう「手遅れ」であることが多い。症状がなかなか外に出ない、サイレントな癌なのだ。

卵巣は、腹腔の中にある。簡単に言うと、お腹の中で、小腸や大腸がゴロゴロいって動いている「とても広いスペース」の中に、卵巣はただよっている。腹腔は広いので、1リットルや2リットルの腹水が貯まっても、ビクともしない。そのくらい広い。よって、卵巣がガンのせいで多少大きくなったとしても、なかなか周囲も圧迫されず、「お腹が張る」などの症状が出ない。場所も、腹腔のかなり奥の方にあるので、しこりが外から触れることもない(しこりが触れるくらいまで大きくなっていたら、それはもうかなり進行している)。また、卵巣は構造上、子宮や膣とは直接繋がっていないので、外へ見える出血を出すこともない。子宮体がんや子宮頸がんは「性器からの不正出血」で早めに気付くことができるのだが、卵巣がんの出血は腹腔内に貯まるだけだ。外に出ない、よって気が付かない。そして、これが最も重要だが、卵巣がんの定期健診は「一般には」行われていない。子宮頸がんや乳がんに比べて発生率が非常に少ない、つまり「めったにない」病気のため、全員参加型の健診は行われていないのだ。卵巣ガンを早期発見するには、かなり精密な人間ドッグに自主的にかかるか、産婦人科でエコー検査をするか、腹部のCTを撮るか。それくらいしか手がない。普通に生きている健康な女性(特に川上さんのような若い人)に、その機会はなかなかないだろう。他の検査で産婦人科に行った時に、たまたま見つかるというパターンくらいしか、早期発見の手が思いつかない。

卵巣がんはめったにない病気だが、いったん発生してしまうと、静かに進行し、本人が気がつかない間にどんどん大きくなる。そして腹部膨満感やしこりや腹痛などの症状が出たときにはもう、手術では取りきれない状態になってしまっていることが多い。それがサイレントキラーと呼ばれる所以だ。気を付けてどうにかなるものではない。運が悪かった、としか言いようがない。ロシアンルーレットに当たったようなものだ。おそらく川上さんは、がんが発見されてから3年間、手術と抗がん剤などの闘病生活をたえず続けてきたのだろう。ああ、お疲れさまでした…。本当に悲しい。ご冥福を心よりお祈り致します。

…私は当時、本気で、「潔くカッコよく生きていこう」と思っていた。思っていたんだよ。笑ってくれよ。あのアニメは迷える女子の指針だったんだよ。いつしか、その憧れは自分の中で消化吸収され、裏打ちされて、今ではすでに自分自身の信条になってしまっているよ。(2011/6/10 29時)

SOFT BALLETの表記がソフトバレットでもソフトバレーでもなくソフトバレエなのは何かこだわりでもあるのでしょうか

※お爺さまお婆さま方がリハビリ施設でよく行っている「柔らかい球を用いたバレーボールもどき」のことではありません。解散したテクノユニットのことです。

ねじ子には2年に1回くらいテクノ周期がやってくる。「テクノ好きまじ好き超好き超やべえフロアで死ぬまで阿呆みたいに踊りてええええええええええええええええええ」と叫ぶ周期が。実際はニヤニヤしながらパソコンにむかってマウスをクリックし、ニヤニヤしながら作業用BGMにして黙々と絵を描くだけなんだけど。(そうです、ねじ子は引きこもり気質です。)前々回周期はくるりとダフトパンク、前回周期は中田ヤスタカとロイクソップばかり聴いていた。今回周期はソフトバレエばかり聴いている。ソフバすげえええ今でも斬新で新しい!ドン引きするくらい新しい!解散後10年経っても「まだ時代がソフバに追いついていないわ…。いや、人類がソフバに追いついていない…っ!!」って思うくらい新しい!ライブでモリケンさんと一緒に踊りたい踊りたいよおおおおおおおおおおおおおおおお!!タイムスリップしたい!!助けてドラえもん!!ブランキージェットシティとソフトバレエがまだ存在している頃の日本に、今の大人財布を抱えて(これ重要)飛んで行きたい行きたい行きたいよよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!

魂の叫びはさておき、再々結成を是非お待ちしております。あの三人三様なライブパフォーマンスを見るにつけ★もう絶対無理★でしょうですけど、気長に待っています。エヴァの完結やガラスの仮面の新刊やスラムダンク第二部や頭文字Dの新展開や富樫先生の連載やバスタードの終了と同じぐらいの、広い心持ちで待ってます。(2011/6/10)

2010年俺コンランキング・音楽編

※俺コンランキングとは2010年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2010年に発表されたものではなかったりもする。

第一位:Buono!「Independent Girl~独立女子であるために」

私はつんく♂の作るアイドルソングが大好きだ。あの珍妙な歌詞が、独特のメロディとリズムに上手に乗った時の高揚感が忘れられないのだ。それは作詞も作曲も両方こなせるつんく♂ならでは、なんだ。秋本康の作詞するアイドルソングも決して嫌いではないけど、作詞だけでは、この快感は得られないんだ。私は、ハロプロ独特の馬鹿馬鹿しいまでに脳天気で明るい歌詞が、リズムとメロディとともに軽やかに舌に乗って、思春期女子の勢いと共に駆け出す、その瞬間が大好きなんだ。と、いうわけで今年はBerryz工房とスマイレージが旬を迎えた一年だった。Berryz工房は6年目にして、今まさに円熟期を迎えている。イナズマイレブンとその主題歌は(少なくともオタク界隈と海外では)人気だし、今が一番美味しい時期だと思う。辛いと思うが頑張って欲しい。youtube上のファンというかニコニコ支持者というか、「現在のテレビに期待していない層」からの多くの支持は、現時点ではあまり意味のないものに見えるかもしれないが、10年後には必ず実りが出てくる。世界中のライブイベントで引っ張りだこの影山ヒロノブや水木一郎のように。そういう意味では、モーニング娘。9期オーディションで「踊ってみた」で人気の女子を一本釣りして来るくらいの気概を、ハロプロはぜひ見せて欲しかった。まあ、ないだろうけど。既存メディアがAKB48一色な今こそ、地盤を作るいいチャンスだと思うのだが、それは私がオタクだからだろうか。

世の中的に今年はAKB48大ブレイクの年だそうだ。しかし、Perfumeが流行してもAKB48が流行しても、それらは私にとってハロプロの「代わり」にはならない。まったくの別物だ。私のオタク人生において「最も無くなったら困るコンテンツ」はひょっとしたらハロプロなのかもしれない。オタク女らしく少年ジャンプ大好きだけど、ジャンプが無くなっても、たぶん他のもの――ゲームとかアニメとか他の漫画雑誌とか――で代替できる。そのゲームだってアニメだって、なくても大丈夫だ。歴史上の人物だって、ロビンソンとフライデーだって、東海道新幹線と山陽新幹線にだって、人は萌えることができるのだから。でも、もしハロプロがこの世から消えたら、私は同質なものを見つけられず、喪失感にうちひしがれて前後不覚になるだろう。つんく♂長生きしてくれ。

ねじ子内2010年ハロプロランキングは、1位 Independent Girl~独立女子であるために(Buono!)、2位 ○○がんばらなくてもええねんで!(スマイレージ)←○○には岡村が入ると信じている、3位 ダンスでバコーン!(℃-ute)、4位 会いたいロンリークリスマス(℃-ute)、5位 友達は友達なんだ!(Berryz工房)、6位 シャイニングパワー(Berryz工房)でした。初センターになったスカイツリーこと熊井ちゃん(180cm超)がその長身を隠すこともなく、ど真ん中で、自信を持ってすっきりと立ち、キラキラと輝いていたのは本当に清々しかった。コンプレックスこそが、最大の魅力。それを自ら認め、周囲からも認めてもらえた瞬間に、女の子は最も可愛くなる。ハロプロの原点だ。それこそが、当時多くの女性がハロプロを支持した理由の一つだったと思う。

第二位:ももいろクローバー「行くぜっ!怪盗少女」

あ、舌の根も乾かないうちにハロプロじゃないです。てへ!「ねらいうっちぃ☆」がとても色っぽくて最も気になっていた青ちゃんが抜けると聞いて、大変残念に思っています。℃-uteの村上愛ちゃんが抜けたときと同質の喪失感です。めぐが抜けて、めぐメインの名曲「即抱きしめて」「白いTOKYO」がしばらく披露できなくなってしまったように、青が抜けることによってこの曲がまったくの別物になってしまうのを懸念しています。良い曲はいつまでもそのままの状態でライブでやり続けて欲しいと、ファンは願うものですから。ヒカルの碁決定的OP「Get Over」を当時のDreamメンバーで披露してくれることを、今でも願っているねじ子のように。アニソンのライブでやってくれたら世界中の碁マニアが喜ぶと思いますよ、Avexさん!今のDreamじゃなくて松室ちゃんのいる3人体勢のDreamですよ!まあ現状を鑑みるに厳しいでしょうけど!!

…そんな昔話はさておき、今現在の話をしましょう。あんまり売れていなかったプロ作曲家がニコニコ動画で自由に好き勝手やる(パロディもあり)→すげぇクオリティ高い→注目度が上がる→売れる!っていう図式は非常に新しく、極めて爽快です。まさかニコニコ投稿者のヒャダインの中の人が『タンタターン!』『はぴ☆はぴサンデー!』『行くぜっ!怪盗少女』の作者(前山田健一)とは思ってもいませんでした。「音楽業界」「動画業界」にとっての「ニコニコ動画」は、「マンガ業界」にとっての「コミケ」にあたる位置まで、のし上がって来たのだと思います。著作権を大目に見た上でのパロディ。故に、何でもありで面白い。出版コードや放送コードに縛られた商業作品より、下手すると面白い。誰でも手軽に(人生を捨てることなく)参加可能。よって、クオリティが低い作品が山ほどある中に、きら星のような名作が産まれる。参加にかかる費用も低コスト。コネのないアマチュアにとって、登竜門的な存在。そしてそこからプロデビューしても、まだまだ自由に帰ってこられる開かれた市場。漫画業界・小説業界・ゲーム業界にとって、それは「コミケ」です。音楽業界やアニメ業界や映像業界にとってのそれが、「ニコニコ動画」になっていくのでしょう。ワクワクしますね。コミケで大人気だった高河ゆんやCLAMPや尾崎南やよしながふみや羽海野チカが、商業誌デビューして、一世を風靡したときの高揚感に、どこか似ています。ニコニコを見ている思春期の少年少女達も、きっと「自分たちが世界の流行を作っている!」という心持ちになって、夢中になっちゃうことでしょう。

第三位:嵐 「Monster」

中二病全開のイントロ、アレンジ、唐突に恋愛に結びつく歌詞、大野君センターでパートが多く、抜群に安定した歌唱。総合的に見て最近の(売れている)嵐の曲では一番好きだ。しかし、まだねじ子内ランキングで『A・RA・SHI』と『SANRISE日本』を超える唄が出てこない。残念だ。大量の固定客が着き、どんな曲でもオリコン一位になる今こそ、『らいおんハート』『夜空のムコウ』『世界に一つだけの花』のような国民的ヒット曲を売り出し、人気を不動のものにしてくれよ。絶好のチャンスなんだろ。ファン以外も口ずさんでしまうような力を持った良い曲を、気合いを入れて、もぎ取ってくれよ。

第三位:ピラメキーノより「だるだるダーリン」

テレビ東京の小学生向け番組「ピラメキーノ」内の一曲。企画もさることながら、曲も神曲ばかりだ。「ピラメキッド」のOP曲も『なんてフワフワなんだJAPAN』も『ONARAはずかしくないよ』も『PUNCHしたっていいんだよ』も毎月アレンジが変わる『ピラメキ体操』も最高です。

第四位:「おふろスキーかぞえうた」
これまた良曲ばかりの子供番組「みいつけた!」より。『ぼくコッシー』とも迷いましたが、オタクらしく中毒度の高い曲にしました。

第五位:Hey! Say! JUMP 「Romeo&Juliet」
知念君、センターでハマってんなー。一時期、私は知念君を尊敬を込めて「知念プロ」と呼んでいた。元ネタはBerryz工房の「嗣永プロ」より。立ち振る舞い、徹底的なキャラの作り込み、腐女子狙いの発言の多さ、歌唱力、身長、ジャニーズの中で愛されるための典型ともいえる容姿や言動の可愛らしさ、どれもこれもプロの男性アイドル道をまっしぐらに狙って、突き進んでいる。大野君にあこがれてジャニーズに入ったと、ぶれずに言い続けているところも素晴らしい。猪突猛進と言えよう。女性ファンの期待以上に「アイドルらしい」態度に、むしろこちらが「あまり無理するなよ、少年!思春期ってのは、もっと迷っていいもんなんだよ!!」と、勝手に心配になるほどである。

次点:宇多田ヒカル「Goodbye Happiness」
「歌ってみた」風のPV初監督可愛かったです。「挑戦者のみもらえるご褒美」を勝手に差し上げたい。

1年間見続けられる壮大なドラマ


以前トップ絵だったものをupし忘れていました。最終コマ加筆。

遠くにいる友より

栗本薫さんがもうこの世にいないという事実は、一年以上たった今でも、私の心を波立たせる。私にとって、栗本薫さんは作家「栗本薫」ではなく、評論家「中島梓」だった。代表作『グインサーガ』は、図書館の本棚の三段は占めているその巻数に圧倒されて、手をつけるだけの覚悟がなく、裏の代表作『終わりのないラブソング』は、トラウマ描写や合意のない性描写が多すぎて、正直あまり得意ではない種類の「ヤオイ」(御本人の表記に敬意を表して、あえてのカタカナ)だったので、読めなかったのだ。

訃報を聞いてから『コミュニケーション不全症候群』を読み直した。この本のあとがきは「遠くにいる友へ」から始まる。当時の私は東京郊外に住むニキビ面のぱっとしない女子高生だったが、確かに私は「遠くにいる友」であり、「どこかにいるはずの<あなた>」だった。自分は何がしかのものであると勝手に思いこんでいて、でもオタクで少年漫画大好きなただの腐女子で、何者でもなくて、むしろ人間のクズで、そのくせ頭でっかちで、自分では一円も稼いだことないくせに全ての社会的事象を馬鹿にしていて、孤独で、臆病な自尊心を持て余していた。そんな私を、中島梓は「友」として見つけてくれたんだ!この人は、家族すらも理解してくれなかった私のどうしようもない欲望や自尊心を理解してくれている!この本には私のことが書いてある!!……と、本気で思った。学者のように書籍と分析の力を借りるでもなく、統計的手段を用いるでもなく、自分自身の(拒食症などの)経験と心情、そして作家としての「直感」のみで、確かに彼女は、ある一部の(それまでは決して存在しないと思われていた)思春期女子の自我を、ゆがんだ性欲を、美への入り組んだ執着を、男性に選ばれる性であることの恐怖を、誰よりも的確に表現した。当時迷える女子高生だった私にとって、どんな社会学者や心理学者や精神科医の書いた本よりも、それは正しかった。当時大流行の宮台某が行った無責任でスケベ目線丸出しな女子高生分析よりも、何倍も鋭い刃を持って、それは私の自意識を切り、何倍も広い掌で迷える女子の心を救った。今から思い返してみるに、それは直感と体験のみに依っていたゆえに、当事者に切迫した内容だったのだ。本人が当事者であったからこそ可能な、評論だったのだ。差別されている当事者以外が差別撤廃運動の首謀者にはなり得ないように、誰にも相談できない歪んだ思春期を過ごしたからこそ、同胞を評論することができたのだと思う。それはひょっとしたら評論と言うよりも、巫女かイタコの言葉に近かったのかもしれない。

学術的根拠によるものでなかったゆえに、その評論はその作者ご本人から、非常に乳離れが悪かった。その後、「弱き者」ではなく「偉い人」「御大」になってしまった中島梓の文章は、残念ながら、私を救うものではなくなってしまった。グインサーガは予定していた百巻で終わらず、『小説道場』でご本人の言っていた小説の禁じ手を自ら次々と破った文章を発表する姿は、悲しいけれども「老いた」と感じるのにも十分だった。しかし確かに、中島梓さんの評論は、ある種の思春期の女の子の生態を、誰よりも正確に描き、迷える心を救っていたのだ。いや、もっと単純に言おう。栗本さんは文化人で、すごい賞もたくさん取っている小説家で、結婚して子供もいて、誰からも(大人の社会からも男性の社会からも)認められていて、希有な才能があり、そしてそんな人が自分と同じく、拒食症の思春期を送ったり、ヤオイが好きだったり、自分が変態だって高らかに宣言してくれていること。それだけで十分、心の支えになったんだ。………今ほどオタクや腐女子の存在が認識されていなかった、遠い昔のお話。中島梓さん、あなたがいてくれてよかった。天国でも萌えと勢いにあふれた文章を書き散らしていて欲しい。心からご冥福をお祈り申し上げます。