ねじ子web

医師兼漫画家 森皆ねじ子

ねじ子のLINEスタンプが発売されています

どんなにつらいところでも、萌えさえあれば生きていけます

夏のコミケが無事終わりました。来てくださった方々、ありがとうございました。本当に感謝しております。今年のコミケはたいそう暑かったですね。よりによって変態紳士諸君のための三日目だけ、猛暑日。ひどいよ!!館内にただよう湿気で茶碗蒸しになるかと思いました。東館屋外・ゆうぱっく前の自動販売機は三台とも!すべてのお飲み物が!売り切れで、宅配待ちの間に、茶碗蒸しから今度は干物になるかと思いました…。それでもコミケは楽しかった。私にとって、いやもしかしたら隣近所の共同体が失われてしまった日本国土全体において、同行の士があれだけ集まって、一気に盛り上がって、ぱっ!と散っていくコミケって、りっぱに盆暮れの「祭り」としての要素を果たしているのではないでしょうか。ハレとケの「ハレ」。農業の閑散期に皆で集まって、御先祖様も帰ってきて、一斉に舞う盆踊り。私も地元の盆踊りにはここ何年も顔を出せていないけれど、コミケは必ず行くようにしています。諸事情でコミケに行けない時は、過ぎ去った年月を振り返る時間や季節の移ろいを感じることを無くしてしまったかのような、けだるい喪失感があるくらいです。
前置きが長くなりましたが、コミケ会場で売り切れていた『平成医療手着図譜 針モノ編』と『手術編』は、通販でまだ若干在庫がありますので、買えなかった方は是非ご利用ください。『手術編』は近日中に(最低でも冬のコミケまでには)再販する予定です。

さて、商業誌『ねじ子のヒミツ手技 2nd Lesson』も無事に出て、フリーペーパーの原稿も上げて、コミケも済んで、盆暮れの義務であるところの実家巡りもこなして、ようやっと!ねじ子の夏休みが来ましたよ~!もう8月も終わったけど!長かった!本当の夏が来た!

以下、ねじ子の夏休みの過ごし方。

  1. コミケ2日目に参加できなかった鬱憤を晴らすべく、薄い本を探しに、東京の女性向け中古同人誌書店を全制覇する。徘徊ルート:池袋明輝堂→K- Books→まんだらけ→らしんばん→中野まんだらけ→下北沢コミケットサービス→渋谷まんだらけ→秋葉原まんだらけ。さすがに1日では無理だったので、 2日に分けて行脚。三十路にもなって馬鹿だネ!!古いジャンルに関しては下北沢コミケットサービスが最強ということを知る(ただし店内は完全に倉庫。)
  2. ねんどろいどぷち・デスノートをフルコンプすべく、中野ブロードウェイの店舗およびショーケースを全店絨毯爆撃する。あー、まじで出来がいい。可愛い。特にメロが可愛いぃぃいいい!!流石ですグッドスマイルカンパニーさん。『ヒカルの碁』のねんどろいどぷち出してくれたら、大人口座と大人財布と大人カードが火を噴くまでブッ込む準備がありますよグッドスマイルカンパニーさん。デザインは完全版書き下ろし巻頭のぷちキャラを参考にしていただければ幸いです。あ、アキラ君は当然のように海王中の制服姿でお願いします。塔矢行洋名人と桑原本因坊と倉田さんは忘れずに入れてくださいね。
  3. 区民プール(唯一の夏らしいひととき。)
  4. アニメソング縛りでカラオケ大会。先日見た『BS 萌える!泣ける!燃える! ゼロ年代珠玉のアニメソングスペシャル』に影響を受け、らき☆すたと鳥の唄とアクエリオンとトップをねらえ!~fly high~とプリキュアとテニミュ楽曲群を台詞入りで高らかに歌い上げまくったら声が出なくなり、翌々日の外来に支障を来す。
  5. ねじ子祭りをやってくださっている神保町の三省堂にもこっそり参上。エスカレーターにもコーナー全体にも、ポスターがペタペタと貼ってあって嬉しかったです。三省堂神保町本店マンガコーナーはバクマン2巻の表紙にもなったスポットなので、ねじ子祭りに行った際、オタクの皆さんは是非チラ見していこう!

三十代半ばの女性として最低の夏休みの過ごし方という気もしますが、きっと気のせいです。私自身が幸せであるならば。世界は萌えで満ちている。