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医師兼漫画家 森皆ねじ子

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2013年俺コンランキング・ハロプロ楽曲編

第1位 イジワルしないで 抱きしめてよ / Juice=Juice

さっき書いた。

そうそう、ダンスショットの石田亜佑美ちゃんヴァージョンには笑わせていただきました。動きはキレキレなんだけど、石田亜佑美ちゃん特有の東北っぽいもっさりした感じ、独特のダサさが炸裂していてたいへん結構です。

第2位 わがまま 気のまま 愛のジョーク / モーニング娘。

今年のモーニング娘。は快進撃をかましてくれた。楽曲も非常に興味深いものが多かったし、ダンスもどんどん上手くなってる。パフォーマンスレベルが上昇しすぎて、なんだかもうこれまで見たことがない珍妙なものになってきた。売上が上がるのも当然である。だって、こんなの見たことないもん。新曲のダンスを見るたびに「なんだこれ」と思う。異次元に突入してるぞ。しかもまだ全員が若い。彼女たちはこれから一体どうなっちゃうんだろう。楽しみでもあるし、なんだか恐ろしくもある。

『Help me!』『A B C D E-cha E-chaしたい』『Happy大作戦』『愛の軍団』『わがまま 気のまま 愛のジョーク』どの曲もよかった。クオリティは横一線で、どれを選ぶかはもう好みの問題だ。悩んだすえに「踊ってみた」動画で繰り返し見たこの曲にした。

彼らはニコニコ動画では有名な「踊り手」で非常に人気が高いらしく、最近はmorning musumen。というユニット名でオリジナル曲を作ったりライブをしている、らしい。中学生の間での知名度は下手するとモーニング娘。そのものよりも高いのかもしれない。リーダーの白服さんは鈴木香音ちゃん推しが高じてmorning musumen。を結成したという。これは新しい応援のかたちだなぁ。同じ香音好きとして素直に尊敬する。彼らがモーニング娘。に若い女性ファンを連れてきてくれてるのも実感する。今までいなかったファンをこちらに連れてきてくれて、どうもありがとう。アップフロントがmorning musumen。を拾っちゃえばいいのに、ってわりと本気で思ってる。

ハロプロも16年、ねじ子のハロヲタ歴ももう16年だけれど、いまだに新しい形の応援方法を作り出すファンが続々と生まれてくるんだから面白い。ハロヲタは、ときにハロプロそのものよりも面白い。

第3位 私が言う前に抱きしめなきゃね / Juice=Juice

イントロのサックスと、歌いだしの大塚愛菜ちゃんが最高。「覚悟とかないならバイバイ」「足震えちゃってる子バイバイ」「本物の覚悟が今日も星となる」「社会はCOOLで 流行りはもう古い 星空が今夜も眩しい」という歌詞が、デビュー曲らしい悲壮な覚悟と決意に満ちあふれていてシビれる。この曲の大塚愛菜ちゃんは本当に良かったなぁ。脱退してしまって非常に残念だ。つかぽんには(またはつかぽんの御家族には)この曲に歌われているような「本物の覚悟」が足りなかったのだろうか?よくわからない。そんなことを考えてちょっと切なくなるインディーズデビュー曲。

第4位 ロマンスの途中 / Juice=Juice

大塚愛菜の脱退、センターの宮本佳林の足の骨折と不幸が続き、どうなることかと思ったJuice=Juiceのメジャーデビュー曲。しかし楽曲さえよければそんなマイナス要素はすべて吹き飛ぶってことがよくわかった。ドラゴンボールのOP『摩訶不思議アドベンチャー』と少女革命ウテナのED『Truth』を足して、割らずに、ファンクの粉末をどばっとふりかけたような曲だ。ドラゴンボールもウテナもファンクも大好きなねじ子には、生きているご褒美を与えられたようである。Bメロ、さゆべぇの鼻にかかった謎のパート「んのな~い」(この動画で1:05)と、大サビのカリンの「すごおぉい!ヤヴアァァイ!!」(この動画で4:33)が最大の聴きどころ。ヤヴァイのはカリンちゃん、あなたの顔芸です。画面から気合いがはみ出ています。収まりきっていません。ゆきずりの恋愛を肯定する歌詞も、気合いの入ったハイティーン女子特有の高飛車な高揚感がよく表現されていて好きだ。

第5位 ええか!? / スマイレージ

スマイレージは今年が一番きつかっただろうなぁ、と思う。でもすごく良い曲が続いている。スマイレージの置かれている状況は、℃-uteの『Danceでバコーン!』→『会いたいロンリークリスマス』→『Kiss me 愛してる』の時期によく似ていると思う。ファンはまったく増えないし、むしろ目に見えて減ってるし、メンバーもスタッフも迷走を自覚していただろう。でも、海の底にゆっくりと砂が堆積していくように、スマイレージという海には今年静かに良曲がたまっていった。今はそういう時期だ。メンバーの実力は折り紙つきなのだから、あと3年踏ん張ることができれば状況は好転すると思う。そこまで頑張ってほしい。

『ヤッタルチャン』は、ゆうかりんという巨大なエースが抜けた後のスマイレージの方向性を初めて示すことができた曲だった。そういう意味でも℃-uteの『Danceでバコーン!』にどこか似ている。そしてその次の『ええか!?』は他に類のない冒険的なラップソングで、聴いていてとても楽しかった。二期メンバーもみんな可愛いよ。

第6位 Help me! / モーニング娘。

今年の快進撃の最初の一撃となった曲。ここからずっとシングルオリコン1位が続く。久しぶりに1位が取れてとても嬉しかったなあ。モーニング娘。がフォーメーションダンスを強く意識して前面に押し出してきたのも、たぶんここからだと思う。

ニコニコ動画でモーション・キャプチャーされたMMDが流行しているのも微笑ましい。モーション・キャプチャーでキャラクターたちが踊っているのを見ると、確かにこの踊りは妙にシュールで笑える。異質で、なにより斬新だ。


皆さん楽しそうでなによりです。

今年は以上。あとのランキングはずっとモーニング娘。の曲が続くので割愛します。なんと!Berryz工房と℃-uteがない!Berryz工房は『アジアンセレブレイション』、℃-uteは『Crazy完全な大人』『あったかい腕で包んで』が良かったと思います。でも今年はどちらのユニットも決定打と呼べるものがなかったなぁ。引き続き来年に期待しています。(2013/12/26)