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医師兼漫画家 森皆ねじ子

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2012年俺コンランキング・ハロプロ楽曲編

ねじ子は最近よく、「ハロプロのために自分は何ができるのか」を考える。ハロプロヲタ略してハロヲタというのはなぜか、ジョン・F・ケネディの名言の如く、「ハロプロが我々に何を与えてくれるか」ではなく「ハロプロのために自分は何ができるか」を真剣に考える傾向にある。ファンが全力で行うコールやヲタ芸だって、演者に楽しませてもらうよりもむしろ、客が「ステージの上の演者を全力で気持よくさせてあげたい」という思いから出ている行動なのだ。

柳原可奈子さんはラジオで、「自分は何かを表現したいわけじゃなかくて、ハロプロへの恩返しがしたいからテレビに出ている」と言っていた。タワーレコードの嶺脇社長は、ハロプロ好きが高じてついに、ハロプロエッグ上がりのユニット(アップアッップガールズ(仮))を自らのレーベルに抱え込んだ。ピザーラの会長はBouno!をCMに使い、ライブを仕切り、MV撮影のために船を貸し、全面的にスポンサードしている。みんな、すごい。私などまだまだ、全然ハロプロに恩返しができていない。与えられるばかりだ。「ハロプロのために私ができることって一体何だろう?」と真剣に考えてみると、やはり字を書き、絵を描き、漫画を描き、そしてそれがもっと売れることなのだろうと思う。不肖ねじ子も、いつかハロプロに恩返しができるように頑張ろう。ものすごく下らないけれど、わりと本気で思っている。てへ。

2012年俺コンランキング・ハロプロ楽曲編。

1位 One・Two・Three / モーニング娘。

前述の通り。「生きてくの疲れた。もう生まれ変わりたい。生まれ変わったらOne・Two・Threeでモーニング娘。の工藤遥ちゃんが履いてるオレンジのブーツのエナメルになりたい」というのが今年下半期のねじ子の口癖でした。

2位 The 摩天楼ショー / モーニング娘。

池袋サンシャイン噴水広場にて行われたシングル発売記念イベントのライブ映像。これが無料で見られるんだから、ハロプロの販売促進イベントはいいね!『摩天楼ショー』Aメロにて、目の前で踊りながらハイタッチするまーちゃん(エメラルドグリーン)とくどぅー(オレンジ)を見れたことが、ねじ子今年一番の萌えでした。ハロプロの今後は、エースと呼ばれる愛理でも鞘師でも工藤でもなく、佐藤優樹ことまーちゃんを10年間きちんと飼っていられるかどうかで決まると思います。そのくらい彼女は天才かつ、暴れ馬です。

3位 大好き100万点 / モーニング娘。(譜久村聖・石田亜佑美)

沈んだ心を癒す、最高の一品。フクちゃん(緑の方)の痩せすぎず太りすぎず健康的な色っぽさは天下一品だ。大きい胸を振り乱したダイナミックなダンスも見応えがある。しかも山の手出身のお嬢様で、ハロプロ大好きと来た。ああ、フクちゃんのフクちゃんがフクちゃんすぎて痺れる!!(我ながら意味不明ですがねじ子はいたって真面目です)そして石田亜佑美chan(橙の方)のガツガツした踊りも愛おしい。仙台の地方アイドルのバックダンサーから一念発起して、ダンス一本で成り上がったド根性も好きです。歌詞は、思春期女子の初めてのデートを時系列で追ったものになっています。つんく♀の中に住んでる14歳女子が本領を発揮した、大変良い作品です。
ライブはこちら↓

4位 悲しきヘブン / ℃-ute

℃-uteは今が一番美味しい。数々のスキャンダル脱退・卒業を経て、それでもメンバーは腐らず諦めず、団結して歌とダンスのスキルを上げ、容姿を磨いてきた。そして今まさに!過去最高に良い状態に仕上がっている。日本の他の女性アイドルも、韓流アイドルも目じゃない。歌・ダンス・容姿を含めて実力ならナンバーワンだ。ニコニコ動画や踊ってみたやMMD界隈での人気も高い。それなのにどうして、良曲をもらえないのだ!良曲をあげてくれ!まっさらやダンバコやキスミー並の良曲を、今こそ!シングルのA面で出してくれ!

5位 Be 元気 <成せば成るっ!> / Berryz工房

今年のBerryz工房で一番好きな曲。『もう、子供じゃない私なのに…』と『世の中薔薇色』と『cha cha sing』と『Loving you Too much』で迷ったけど、これが一番。転調を繰り返すだけのメロディに「恋が出来る 君に会える なんて素晴らし この幸せ」「君も元気 みんな元気 平穏の中に感動があるね ねっ」という歌詞を乗せたサビは、単純ながらも多幸感に溢れていて、つい口ずさんでしまう。歌詞とメロディは最高。なのに、タイトルと衣装とヘアメイクが壊滅的にダサい。非常にもったいない。むしろこんなんなら、メンバーの私服で見たい。

6位 ピョコピョコ ウルトラ / モーニング娘。

これまた歌詞とメロディは最高なのに、タイトルと衣装とヘアメイクが壊滅的にダサいため非常に損をしている一曲。数学女子学園の制服バージョンを見たら、この曲の評価がひっくり返った。特に、NEW電王こと桜田通くんの長い手足を生かしたダンスがいい。

ピョコピョコウルトラ(桜田通Dance shot version)と、ピョコピョコ ウルトラ(桜田通Colse up version)のMV発売はまだですか?私、ずっと待ってますから。なんならモーニング娘。11期オーディションは桜田通くん単独合格でもよかったくらいです。

以上。来年のハロプロも非常に楽しみにしております。(2012/12/30)

2012年俺コンランキング・楽曲編

※俺コンランキングとは2012年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2012年に発表されたものではなかったりもする。

昨今のオリコンランキングは単なる握手会ランキングになり下がったため、一瞥もしなくなってしまったねじ子です、こんちくわ。でも俺コンランキングはやります。

2012年俺コンランキング・楽曲編。

1位 One・Two・Three / モーニング娘。

One・Two・Three (Dance Shot Ver.)

ねじ子が今年最も多く再生した動画。300回は再生した。発売から半年経った今でも毎日聴いてる。これまでのつんく♂の手癖から一新した編曲と、EDM(Electronic Dance Music)路線。8人もの新メンバー、新しいセンター、希望に満ちた表情。たおやかにグループを支える、世界一の美少女にして腹黒の知将・道重さゆみ。完璧な自己プロデュース能力と歌唱力をもった、リアル惣流・アスカ・ラングレーこと田中れいな。粒ぞろいだ。今のモーニング娘。は、最高に楽しい。モーヲタをやっていてこんなに心から楽しいのは『恋愛レボリューション21』の頃以来だ。それから先は、卒業と決別と栄光の喪失の歴史ばかりが続いていたから。過去の栄光を知らない新しいメンバー達による新生モーニング娘。は今、一点の曇りもなく楽しい。

モーニング娘。黄金期の名曲『Say Yeah!もっとミラクルナイト』の間奏で、辻加護が「青春を謳歌する諸君たちに告ぐ!我々は完全に楽しんでいる!さあ、諸君たちもともに楽しもうではないか!」と宣言していた。そう、アイドルを応援するっていうのは、その感覚が一番重要だ。私は今、モーニング娘。を完全に楽しんでいる。今年のモー娘。の楽曲はシングル・アルバム・カップリング含めて全部良かった。つんく♂も長く変化がなかったプラチナ期がやっと終わった開放感に満ちていることが曲の端々から感じられて、大変ほほえましい。

2位 タイムトラベル / スピッツ

ドラッグなしでも空を飛べる一曲。1999年の11月9日~10日に渋谷で行われた松本隆トリビュートライブ・風待ミーティングで歌われたこの曲が大好きだった。

13年たって、新たにスピッツがカバーし、CD音源化したことを大変嬉しく思う。是非ライブで聴きたい。

3位 chili pepper japones / くるり

くるりの最新アルバム『坩堝の電圧』は最高だった。2012年俺コンアルバムランキングでは文句なしの1位だ(2位はモーニング娘。の『13カラフルキャラクター』です。)

くるりは結成16年目にして、歌詞が変化した。今回のアルバムでは震災と原発をがっつりとテーマにしている。これまで敢えて触れてこなかった、息子のことにも触れている。

震災を機に、既存のわかりやすいイデオロギー――右と左とか、保守と革新とか、資本家と労働者とか、一億総中流とか――が瓦解した。何か大きな会社組織に所属しつつ、同じ政党に投票し、同じテレビ番組を見て、同じニュースを見て同じように感じて(洗脳状態とも言える)、同じ音楽を聴いて、「みな同じような生活を送っているのだ」と誰もが確信している時代は終わってしまった。個人個人が己の財産と生活と健康を維持するために、己の置かれた状況の中で最大限の利益を追求するために生きるしかなくなった。個人がバラバラにさせられてしまったのだ。

日本にも、メッセージソングを歌っている人たちは少数ながらいた。でも既存のメッセージソングは、右派だったり左派だったり保守だったり革新だったり労働歌だったりしたから、震災以降、その言葉はすべて形骸化してしまった。少なくとも私の心には1ミリも響かない。今こそ、岸田君の「物品的に満たされていても乾いた孤独の中で、頭のいい文系男子が一人で考えた」感じのメッセージは、伝わりやすいと思う。政治や思想の色を帯びてもいい。原発の歌だっていい。どんどんメッセージソングを歌ってほしい。正直、これまでのくるりは、歌詞が「不本意な恋愛」や「現実とうまく折り合いがつかない恋人の存在」を臭わせる歌詞ばかりで、共感しにくかったのだ。でも、『坩堝の電圧』の岸田君のメッセージはとても良かった。もっと聴きたい。まぁそんな思想色あふれるアルバムの中で、ねじ子が一番いいと思ったのは、おふざけ楽曲の「chili pepper japones」なんですけどね。テーマは山椒。あの調味料の山椒。『空耳アワー』に出演している役者陣を使ったMVも最高でした。

4位 非公認戦隊アキバレンジャー / 桃井はるこ

いつまでもスーパーヒーローから卒業できない大きいお友達のための特撮番組「非公認戦隊アキバレンジャー」は、ねじ子の中の「日本オタク大賞2012」大賞を受賞しました。特に「グリリバボイス的BL鬼畜攻め」こと緑川光さんの熱演には腹を抱えて笑いました。私の中で彼の地位がまた一つ上がりました。そしてOPを作詞・作曲・熱唱した桃井はるこちゃんは素晴らしかったです。順調に出世してて嬉しい。いつまでも応援しています。

5位  つけまつける / きゃりーぱみゅぱみゅ

きゃりーぱみゅぱみゅの成り上がりっぷりは好きだ。名もない水着ジュニアアイドルから、青文字系の読者モデルになり、自分のファッションセンスだけで「日本のレディガガ」とも言える作品を作り上げた手腕は見事だと思う。Berryz工房の菅谷梨沙子に憧れてるというだけあって、ライブで生歌指向なのも好感が持てる。ま、いろんな所で宣伝されすぎて確かに脳内でステマステマと響くけれど、中毒性の高い素敵なMVだと思います。

6位 桜流し / 宇田多ヒカル

最初に公式MVで公開されたときは、まったく良いと思わなかった。あまりに母性礼賛・生命礼賛・自然礼賛でうんざりしたのだ。ヒカルちゃんは大好きだし、河瀬直美監督も好きだし、奈良の自然も好きだし、出産は本当に感動するものだけれども、それらの食い合わせは良いと思えなかった。

***以下、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のネタバレ含みます。未見の人は注意***

でも、映画館で『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のエンディングとして聴いたこの曲は、本当に良かった。三たびグチャグチャになった世界で、またも自分のために唯一の友人が死んでしまった世界で、アスカに罵倒されながら引きずられて歩くシンジ君の心理状況にはドンピシャの音楽だった。私もヒカルちゃんの歌声を聴きながら心の中で叫んだよ、「ああ、16年たってもまた、カヲル君はシンジを救えないのか!『今度こそ、君だけは幸せにしてみせる』んじゃなかったのかよ!ひどいよ!つーか、またかよ!」と。ああヒカルちゃん、君の曲に母性礼賛・生命礼賛は似合わないよ。やはり君の曲に一番似合うのは、絶望に彩られた近未来SFの世界だよ。世間の評判は悪かったけど、ねじ子は実写版『キャシャーン』もとても好きだったよ。

7位 READY GO!! / Dream5

Dreamでも、Folder5でもなく、Dream5。でも両者とは全然関係ない、男子一人・女子四人の新しいグループ。既視感が強すぎるグループ名で、かなり損をしていると思う。楽曲のクオリティもメンバーのスキルも、無駄に高い。さすがエイベックスと言えよう。子供番組のタイアップも異常なほど多い。さすがエイベックスと言えよう。でもたぶんこのまま飼い殺しにされる。さすがエイベックスと言えよう。

8位 大人はわかってくれない / 私立恵比寿中学

大サビが好き。歌詞も好き。声も好き。でもあまりに音程が不安定。ねじ子はロック生まれハロプロ育ちなので、どんなに可愛い顔でも可愛いダンスでも可愛い衣装でも、計算され尽くしたギミックや台本が用意されてても、ダメなんです。生歌で歌って踊ってくれないとアドレナリンが出ないのです。エストロゲンも出ないのです。だから私立恵比寿中学の皆さんは、たとえコンセプトが「学芸会」であっても、もう少し生歌がうまくなってくれると嬉しいでしゅ☆ぁぃぁぃ風。(2012/12/30)

※2012年俺コンランキング・ハロプロ編はまた後日。

2011年俺コンランキング

※俺コンランキングとは2011年に見たり聞いたりしたものの中から勝手に自分内でランキングを付けたもの。独断と偏見に満ちている。しかも必ずしも 2011年に発表されたものではなかったりもする。

今更ですが、震災の年・2011年のねじ子俺コンランキングはこれだ!

1位 手をつなごう~マツケン×仮面ライダーサンバ~(仮面ライダーオーズ)
2位 Time judged all(仮面ライダーオーズ)
3位 プリーズ!ミニスカポストウーマン(スマイレージ)
4位 デモサヨナラ(ドロシーリトルハッピー)
5位 Dear Mr.Socrates(さくら学院 バトン部 Twinklestars)

不肖ねじ子、平常運転時はソウルフラワーユニオンとかボアダムスとかスピッツとかくるりとか岡村靖幸とかブランキージェットシティとか電気グルーブとか神聖かまってちゃんなど、和製男性ロック/ファンク/テクノばかり聞いているのに、心の余裕がなくなってくるとハロプロの楽曲以外はいっさい耳が受け付けなくなります。そしてねじ子は昨年、ハロプロ(と仮面ライダーオーズ)の曲しか聞きませんでした。つまり去年は非常につらい一年だった!多くの日本人にとって、そうだったように!

よって今年の俺コンランキングは、ハロプロしか書きません。つんく♂なしでは生きていけない。

2011年俺コンランキング・ハロプロ編。

ハロプロの曲はいい。疲れているときに、いい。「つんく♂の歌詞は説教臭い」「子供っぽい」という人もいるけれど、それは違う。説教でも子供騙しでもない。誰も傷つかず、誰もが前向きになれるリリックをつんく♂はずっと探し求め続けている。ねじ子はそう解釈している。

ハロプロのコンサートに行くと、医者として驚くこともあるくらい重度の障害を持った方によく会う。どうしようもない、逃げられない現実に押しつぶされそうになった時、人は競争や憎しみや悲しみや恐怖や生命の不安や暴力や葛藤や嫉妬の感情が生まれる単語を受け付けなくなる。そういうのは、すでに私の目の前に広がっているから。現実で十分、間に合っているから。ネガティブな感情を引き起こす物質が一切含まれていないものだけを耳に入れたくなるのだ。ハロプロの楽曲群は、ネガティブな要素を完璧なまでに排除し、かつ思春期の女子の気持ちを前向きに歌う。ラブ&ピース。ラブだけだと、恋愛弱者やAセクシャルな人間にはとても聴いていられない曲になってしまう。だけどピースならば大丈夫。誰でもハッピーになれる。

シャ乱Qやつんく♂ソロには葛藤や別れの曲も多いので、意図的に住み分けしてハロプロという強固な「ブランド」を作り上げているんだろう。ハロプロは興行と生歌とダンススキルを軸に、コアなファンから直接金を吸い上げる「宝塚状態」に入っているので、AKBと電通の物量作戦にあっても決して消えることはないんだなぁ……と実感したねじ子でした。

1位 プリーズ!ミニスカポストウーマン(スマイレージ)

不動のセンターでエースだった前田ゆうかりんの引退はショックでした。喪失感が大きかった。あれだけ歌とダンスの才能があり、圧倒的に可愛く、人気も絶大で、かつ、それに見合った事務所からの推しがあっても、ゆうかりんの心はそれについていかなかったのでしょう。こればっかりは気持ちと覚悟の問題ですから、どうしようもありません。

確かに思い返してみれば、ゆうかりんは「儚げ」な所が一番の魅力でした。源氏物語でたとえるなら、夕顔。夕顔の魅力です。儚げで頼りなさそうなのに、実はきちんと芯がある。でもそれを決して他人に押しつけたり、あからさまに表明はしない女性。他者の強烈な嫉妬や怨念にかかれば、簡単にこの世からいなくなってしまいそうな、透けて消えていってしまいそうな薄幸の美少女。それが彼女の最大にして、唯一無二の魅力でした。

そして本当に、ゆうかりんはファンの前から消えてしまいました。ある意味今回の引退によって、ゆうかりんの「夕顔」的儚げなイメージは、完璧な形で完結したのでしょう。夕顔が死んだ後も、光源氏はことあるごとに夕顔を思い返しその面影を追い求めるわけですが(夕顔に似ているという理由だけで、夕顔の娘・玉鬘にもご執心でした)ゆうかりんのファンもきっと、いつまでも美しいままのゆうかりんの幻影を永遠に追い求めることになるのでしょう。ああ、せつない。

ゆうかりん卒業を聞いて、正直「スマイレージはもう終わりだ…」と思いました。でも、ゆうかりんが抜けてもスマイレージの物語は続き、ゆうかりんの物語も続くのです。『プリーズ!ミニスカポストウーマン』のかにょんとゆうかりんによる「物語は続く…」を聞いて、ねじ子は年甲斐もなくポロポロと泣きました。物語は続くんだよね、そうだよね。これからも続ける!というつんく♂の強い意思表明を感じました。

2位 君の友達(Berryz工房)

 

2010年の曲です、すみません。私が見つけたのが2011年だからいいんです。

りしゃこの歌声はドスが効いてきた。外見といい歌声といい、ディーバの風格だ。ディーバと言っても、ブリトニーやアブリルやアデルのような華奢でスタイリッシュな十代のコーカソイドではなく、ジャニス・ジョップリンやアレサ・フランクリンのようなアレね。幼少時のリアル天使のイメージとはかけ離れているから、古参のファンは戸惑っていることだろう。でも私は、今の方がずっと好きだ。見ていて楽しい。りしゃこ本人も当時は「やらされてる感」丸だしで、画面から戸惑いが伝わってきたけれど、最近は「やりたいようにやっているわ、私!」オーラをビンビンに感じて頼もしい。私は好きだ、売上は落ちるだろうけど。今のりしゃこにこそ!自分の言葉で!アイドル業やファンについて思うことを語ってほしい。どうせ事務所の言うことを聞いていてもジリ貧なんだから、検閲なんて気にせずドンドンやってくれ。ももちのように。

あ、桃子はデビューした10歳当時から今までずっと、100点。10年間つねに100点満点。最近のテレビ露出の多さに、毎日ちょっと本気で泣いてる。桃子が認められてうれしい。桃子がテレビに出始めた頃は、心の中で「ああ、桃子、外に出て行く決心をしたんだね。いいよ、応援するよ。頑張れ。持てる力の全てを出してこい。そしてもしテレビから捨てられたら、私たちはいつでも、いつもの場所で(注釈:中野サンプラザのこと)君を待ってるからね。」と、戦場に向かう我が子を見守る母のような、千々に乱れた心持ちで見ていたのだけれど、最近はあまりの実力に「みんな見て!この子は私達が10年間、大事に大事に、守り育ててきたお姫様なんだよ!面白いでしょう?可愛くって頭もいいでしょう?実はね、歌って踊るともっともっとすごいんだよ!」って叫びたいって思っている。我ながらキモヲタ丸出し。ああ、ももちなしでは生きていけない。「このタイトルでブログ一本書こう!」と思っていたら、2007年の段階で柳原可奈子さんがブログタイトルに使っていました。ヤナカンより5年も感性が遅れている…。ぐぅ。

ベリキューも10周年、そろそろアイドルとして節目を迎えている。ライブでの生歌・ダンスは世界で類を見ないレベルまで(無駄に)上がっているから、私はずっと見ていたい。たとえメンバーの誰かが恋愛しても、結婚しても、子供が出来ても、ずっとこのメンバーのままで見ていたいと思っている。

3位 ブスにならない哲学(モベキマス)

タイトルを聞いたときの感想は「なにそれ?」。が、実はブラックファンクの良曲だということを、この動画で知った。アイドル本人達のMVよりも、この外国の女の子一人のダンスカバー(日本語で言えば「踊ってみた」)の方が破壊力を感じる。

この曲は歌詞がいい。サビの「後悔を言うたびにブスになるから決して言わない 哲学」の部分を、ねじ子はことあるごとに――心の中でいろんなことを後悔するたびに――口ずさんでいる。「噂ばかり気にしてちゃ心が疲れるよ 時に真実の方が負けたりするけど」「してもらっちゃいないから してあげないなんて それじゃ愛なんて絶対生まれないんじゃない」「今日もなぜだろう 情報共有してるけど 誰かが褒めてくれるの待ってるだけだよ」どれもこれもTwitterとSNSと個人責任と、失敗しても己を責めるしかない時代に女子として生まれた人間の気分そのものだ。

4位 ダレニモイワナイデ(真野ちゃん)

正式には去年リリースの一曲。CD音源では特に「キラキラ感」を感じなかった自分をボロカスに貶したい。ライブ動画

を見て、この曲の評価が10割増しになった。仮面ライダーフォーゼドライバー(買っちまったらしい…)を腰に巻きながら、仮面ライダーなでしこになりきって振りコピしてます。端から見たら完全に頭のおかしいおばちゃんですが、幸せです。

5位 この地球の平和を本気で願っているんだよ!(モーニング娘。)

3位に続いて、ヒラショー編曲ディスコサウンド。ねじ子はハロのブラックディスコ路線が大好きだ。『LOVEマシーン』のような、往年のダンス☆マン編曲サウンドを思いおこす。MVのキラキラ衣装とキラキラCG演出も、Earth, Wind & Fireのようなテンションの高さで、いい。この曲を最初に「地平本願」と略した人はいいセンスだと思う。ねじ子もこの地球の平和を本気で願ってる。

6位 彼と一緒にお店がしたい(モーニング娘。)
※youtubeは上の続き

道重さゆみ・オン・ステージの典型的アイドルソング。MVも出色の仕上がり。さゆみん歌唱力上がったね!「涙が止まらない午後」を聴いて、あまりの音程にこっちの涙が止まらなくなった時代を思うと、おばちゃん嬉しいよ!

7位 堕天使エリー(真野ちゃん)

可愛い女の子にいやらしいことを言わせようとして、「いやーねぇ、もうっ!」と返されるのだけが喜びの曲。いやもう、曲と呼んでいいのかもわからない。寸劇だよな。

くだらねー!いや、おっさんどもに「女の子はね、セクハラなんて上手にあしらえばそれでいいんだよ」とか言われて、当時リアル若い女子だったねじ子は「なに言ってんだクソ親父いっぺん死んで来いよそれか自分が抵抗できないほどのむくつけき上司にがっつりパワハラ&セクハラされて抵抗できない被害者の気持ちを存分に味わってから言え」などと心の中で毒づいていたが。いやはや、こういうことだったのか!真野ちゃんが困惑している姿は、確かに萌える。ご飯3杯はいける。真野ちゃんの演技の上手さ、すべてをわかった上でのオッサン転がしの上手さ、狡猾な可愛らしさ(最上級の誉め言葉)が見事に表現された一曲だと思う。

8位 好きだな君が(モーニング娘。というかさゆみずき)

春のコンサートのLIVE Verが最高。萌えすぎて倒れそう。

http://www.youtube.com/watch?v=6h6kj58agIU

今アイドル業界で最も買うべき株はモーニング娘。株だ!!あぁ、娘。の9期10期が好きすぎるううう!!!どの子も、歌とダンスと表現力が一日ごとに成長している。今年の春のツアーの初日と千秋楽を見比べるだけでも、抜群によくなっているんだから凄い。特に鞘師ちゃん。この子の成長の速さは、ハロプロ15年の歴史を見渡してみても、もっとも傾斜が急な成長っぷりだと思う。これほど微分係数が大きい急成長を私は見たことがない。ああ鞘師ちゃん、娘。に入ってくれてありがとう。くれぐれも怪我なく、体を大切に活動してください。

9位 もしも…(モベキマス)
http://www.youtube.com/watch?v=vLuE4kjPsY4&feature=related

つんく♂が「いま俺が一番萌えてるメンバーを集めたぜ!どや!」って言ってるのが聞こえてくるような曲。素晴らしい人選だった。(2012.7.4)